石垣島北部の野底(のそこ)エリアにある「吹通川(ふきどうがわ)」。ここは石垣市指定天然記念物であり「日本の重要湿地500」にも選ばれている、島内屈指のマングローブスポットです。
マングローブ林の最奥 神秘的な場所
石垣島でマングローブといえば宮良川や名蔵アンパルが有名ですが、宮良川が「雄大な川」だとするなら、吹通川は「緻密な迷路」です。入り組んだマングローブのトンネルをくぐり抜け、木漏れ日の中でヒルギの苗木を観察していると、まるで本物のジャングルに迷い込んだような冒険心を満たしてくれます。
ヒルギの苗木
今回は、2児の父であり石垣島在住の「ちゅらみち」ライターが、観光ガイドには載らない「吹通川を120%楽しむためのリアルな知恵」をお届けします。
吹通川は潮の満ち引きで、できる体験がガラリと変わります。目的によって行く時間を調整しましょう。
水位が上がり、奥の細い水路までカヌーやSUPで入り込めます。ジャングル感を楽しみたい方におすすめです。
吹通川のマングローブ林
潮が引くと、橋の下から直接干潟に降りられます。シオマネキやトントンミー(ミナミトビハゼ)、ミナミコメツキガニなどが顔を出します。浅瀬のため、運が良ければ水底を歩くガザミ(カニ)を見つけられることも。
シオマネキ
吹通川の最大の注意点であり、在住者だからこそ強くお伝えしたいのが「現地に泥を落とせる水道がない」ということです。
吹通川の干潟は、場所によって足首やふくらはぎまでズボッと沈み込みます。気をつけて歩いていても、急に深く沈むトラップのような場所があり、避けるのはほぼ不可能です。そして、マングローブの豊かな養分を含んだ泥は、非常に強烈なニオイがします。
そのままレンタカーに乗ることは絶対にできないため、以下の準備を忘れないでください。
1. 真水を持参する
しっかり散策するなら、「1人につき2リットルのペットボトル1本分」の真水を車に積んでおいてください。主な泥は海で流して、最後に駐車場で手足を洗い流してから着替えられます。
2. 汚れてもいい服装・履き物
マリンシューズや汚れてもいいサンダル、ショートパンツが基本です。白い靴は泣くことになります。
「自分で勝手に遊んでいいの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
橋のたもとから干潟に降りて生き物を観察する程度なら、自力で十分に楽しめます。
しかし、マングローブの奥深くへカヌーやSUPで進んだり、上流にある「屋比久の滝」を目指すトレッキングをしたりする場合は、ガイド付きツアーへの参加を強く推奨します。(※ちなみに、よく間違えられますが「屋比久の滝」の入り口はここではありません)
Googleマップにも載っていない入り口の場所、滑りやすい岩場の攻略法、周辺の絶品グルメまで。
2026年現在、吹通川でのカヌー&トレッキングツアーは人気が高く、多数のショップが開催しています。前日予約、あるいは当日直前でも受け付けているショップがあるため、明日の予定がぽっかり空いたときでもぜひ検索してみてください。
吹通川でたっぷり遊んでお腹が空いたら、車ですぐ近くの「キッチンみさき」へ向かうのが地元民の定番ルートです。八重山そばやヤギ汁など、ローカル感たっぷりのスタミナ飯が楽しめます。
さらに、市街地方面へ県道79号線を少し戻ると、海側へ降りられる秘密の小道があります。そこには地元の方が手作りした「海辺のブランコ」があり、絶好のフォトスポットになっています。(ブランコの詳しい行き方は、こちらの別記事で紹介しています)。
ネットやSNSでも紹介しきれていない絶景ブランコ。波と風のリズムに身を委ねる特等席を現地ガイドが紹介。
自然のままの姿が残る吹通川。ぜひ石垣島のディープな自然を体験してくださいね。
まずは、スクリーンショット保存推奨の基本データです。
| 住所 | 〒907-0333 沖縄県石垣市野底〜伊土名(県道79号線 吹通橋付近) |
|---|---|
| マップコード | 553 087 720*82 |
| アクセス | 新石垣空港から車で約25分、離島ターミナルから約35分 |
| 設備 | 水道・シャワーなし、トイレなし、自販機なし |
| 駐車場 | あり(無料・吹通橋のたもと) |
| 混雑・予約難易度 (2026年現在) | 駐車場はツアー業者と時間が被ると満車になるため注意。カヌーツアーは前日・当日予約可能なショップも多いです。 |
周辺にはトイレがないため、市街地や伊原間エリアの公共施設などで事前に済ませておくのが鉄則です。
国の天然記念物「宮良川のヒルギ林」をSUPで探検。マングローブのトンネルや洞窟など。